ソリューションスマートフォンアプリ開発
機械工学からソフトウェア開発へ。チームラボの「まずはやってみよう」精神に共鳴

メンバーインタビュー

2025.9.16

チームラボでは、Webアプリやスマホアプリから、公共施設のICT空間設計まで様々なデジタルサービスの開発を通じてお客様の課題解決を行っています。多様なキャリアを持つメンバーが活躍している中で、今回は学生時代に機械工学を専攻しながら、チームラボ入社後はiOSエンジニアとして活躍しているメンバーにインタビューしました。


齋藤 広明 / スマートフォンチーム iOSエンジニア

・高専から大学院まで機械工学を専攻

・2023年にチームラボに入社し、スマートフォンチームに配属

・銀行カードアプリや航空系アプリなどのプロジェクトにiOSエンジニアとして従事

チームラボを選んだ理由-幅広い業界での実績と知見に惹かれて

-チームラボに入る前は、どのようなことをしていましたか?


ものづくりに興味を持ったのは、工業高校の教師をしていた父の影響です。授業の一環で旋盤を回してアルミや真鍮からボールペンをつくったりと、いろいろなものを自らつくる父の姿を見て、子どもながらに「すごいな」と思っていました。そのうち、僕自身も「質の高いものづくりをしたい」と考えるようになり、高専から大学、大学院へと進学しました。


専攻は機械工学でしたが、高専の中盤からAIやディープラーニングが流行りはじめ、学べる書籍も出始めたことで、後半はソフトウェアにも触れるようになりました。それでもやはり、最終的にはハードウェアに帰結するものづくりが中心ではありました。


ですが、就職活動ではスマホアプリエンジニアを志望しました。スマートフォンには、位置情報やNFC、カメラといった多岐にわたる機能が最初から備わっており、これらがものづくりをする上でのハードルを大きく下げてくれると考えたからです。ハードウェアの豊富な機能をソフトウェアであるアプリから活用することで、自分の理想とするものづくりの可能性を無限に広げられると感じました。


-どのようなきっかけで、チームラボを知ったのでしょうか?


学生時代にチームラボのアート作品展示を訪れたことがあり、「アートの会社」という印象を持っていました。そのため、自分が働く会社としては想像もしていなかったのですが、スマホアプリエンジニアになることを目指して「iOSDC」*などの技術カンファレンスに参加した際、協賛企業にチームラボの名があり、チームラボのブースでソリューション事業の存在を知って意識が変わりました。

*=iOS開発者向けの国内最大規模の技術カンファレンス


-チームラボに入ろうと思う決め手になったのは、何でしょうか?


幅広い業界との関わりがある点に、強く魅力を感じたことです。学生時代のアルバイト経験などから、多様な業界やサービスに携わりたいという思いが強く、さまざまな企業を探していました。そんな中、チームラボが取り組むプロジェクトの幅広さが目に留まったんです。また、そういった多彩なプロジェクトに携わっている方々と一緒に働けることも、自分にとって大きなメリットになると感じました。他ジャンルのサービスに触れることで、考えが凝り固まらず、別のサービスでの機能やアプローチが新しい発想のヒントになると考えたからです。

チームラボ入社後-エンジニアだからこそできるデザイン提案を

-これまでに、どのようなプロジェクトに携わってきましたか?


チームラボに入った後は、銀行と航空会社のふたつのプロジェクトに参加し、保守運用と追加開発に携わっています。新卒は何かひとつのプロジェクトにコミットすることが一般的には多いようですが、多様な業界に携わりたいと考えていた私にとって、早い段階から異なる業種のプロジェクトを同時に経験できたのは、非常に喜ばしいことでした。


業務では、チームラボのものづくりのレベルの高さ、ものづくりに対する意欲の高さにあらためて驚きました。チームラボでは、社内からお客さんへ提案するような実装でも、まずは仮で試作し、提案できるレベルに達していればカタリストと連携して提案を進めるといったスタイルがあります。また、業務に関わる効率化など、積極的に実装が必要なことにも、ためらわずに取り組む文化があります。こうした「まずはやってみよう」という積極的な姿勢に共鳴し、すっと馴染むことができました。


-入社してから、どのような気づきや学びがありましたか?


デザインに対する考えが大きく変化しました。学生時代は正直よくわかっておらず、「簡単なのでは?」とさえ思っていたのですが、業務を通して、デザインするうえで考えなければいけないことがこんなにあるのかと学びました。グラフィックがキレイなだけではだめで、適切なユーザーの導線設計も必要ですし、裏側のシステムの規模感なども念頭に置いて全体を考える必要があり…と、その難しさを痛感しています。


実は、自分で考えてまとめたデザインをカタリストに見せたところ、「こうする方が、よりユーザーにとって自然で合理的な流れだよね」と、ゼロから情報設計のやり直しを言い渡されたことがあります。悔しさはもちろんありましたが、そこまで考え切れていなかったことにハッとして、大切な気づきを得ることができました。


-ご自身で必要性を感じて、何かを学ぶこともありますか?


今年に入ってから、サーバーサイドについて勉強する機会が増えました。プロジェクトの中で学ぶ必要が生じたのですが、そういった機会があるからこそ、自ら学んだり資格を取ったりというインプットにつながっています。


デザインについても、今後さらに学んでいきたいと思っています。実装しやすさやアプリの遷移の流れ、システムのつくりなどを知っているエンジニアだからこそ提案できるデザインが、きっとあるはずです。今後デザインについてデザイナーやカタリストと議論する機会には、同じぐらいの視座を持って議論できるようになりたいと考えています。


チームラボのプロジェクトには常に初めての取り組みがあり、楽しみながらできることを増やせるのでとても楽しいですね。知っていることを増やすのは、自分自身の価値向上にもつながるので、積極的に取り組むようにしています。

チームラボの働き方-直接議論できると記憶にも深く刻まれる

-チームラボでは、オフィスワークが基本となっています。出社することによるメリットは感じますか?


オンラインでの仕事が多かったアルバイト時代と比較して、オフィス出社だと対面で議論やコミュニケーションができるので、受け取れる情報量がまったく異なります。オンラインだと、自分とあまり関係しない情報の伝達時は気が逸れがちだったりして、どうしても「聞いていない」が発生してしまいますが、対面だと議論もスムーズで、記憶にも残りやすいと感じます。直接のやりとりがあることで、情報共有の精度も上がるのがメリットではないでしょうか。

-対面だからこそ良いコミュニケーションがとれた例や、それがアウトプットに活きた例はありますか?


航空会社のプロジェクトで実施した対面での改善会では、みんなで競合他社のアプリを使ってみて、良い点や参考になる点などについて意見交換しました。同じ場所に集い、アプリについて考えを交わすのは、とても良い経験でしたね。


また大きなプロジェクトになるほど、誰が何をやっていて、どこまでできているのか、オンライン会議では見えにくいものです。対面の方が誰がどんな状況で何を担当しているのか把握しやすいので、プロジェクトチーム内での取りこぼしが減ってプロジェクトがスムーズに進むように感じます。


最も出社の利点が活きるのは、ふとした瞬間の意見交換や、急な相談事が発生した時かもしれません。プロジェクトのメンバーだけでなく、オフィスには多様な知見・経験を持つメンバーがたくさんいるので、偶発的な会話から「そんな視点もあったか!」と多方面からの意見を得て検討を進められるのは、本当に助かっています。

今後の展望-知見の共有を通じて、より良いものづくりの輪を広げたい

-仕事に取り組むうえで、意識していることや大切にしていることはありますか?


プロジェクトの中にいるとどうしてもユーザー視点が薄れがちなので、自分自身で実際にアプリを使ってみることで、視点をリセットするように心がけています。また、競合他社のアプリを使ってみて、その使い心地や体験を自分の中に蓄積したり、そのアプリを手掛ける企業にカンファレンスで質問したりもすることもあります。ビジネス要件が強くなりすぎるとユーザーを置きざりにしてしまうので、そうならないようにさまざまな工夫をしています。

-今後は、どのようなことに注力していきたいですか?


ふたつあり、ひとつは「新規プロジェクトに参画してゼロからアプリをつくり上げること」です。もうすぐ始まるプロジェクトには構想段階から参画するので、一連の流れを経験できるのが楽しみです。


そしてもうひとつが、「チームラボ内に散らばる知見や経験を集約して、チームラボ全体的な開発効率をあげること」です。かなりの数のプロジェクトが同時に走っていて、さまざまな知見が得られるのに、それらが集約されていないのはもったいないですよね。集約して共有する仕組みや体制をつくり、開発のクオリティアップに貢献したいと考えています。


知見の共有には以前から興味があり、去年は技術カンファレンス「try! Swift Tokyo2024」にスタッフとして参加しました。カンファレンスへの参加は自身のモチベーションアップにもなりますし、知人も増えるのがいいですね。つながりがあると、分からないことや疑問などをふっと提示するだけで答えやヒントをいただけたりするので、どんどんつながりをつくっていきたいです。


ゆくゆくは、社外にスマホアプリエンジニアのコミュニティをつくったり、新しいカンファレンスイベントを立ち上げたりすることで、既存の枠組み以外でも有用な情報を収集できる機会を自分から作っていけたらいいなと考えています。現在はその第一歩としてカンファレンス登壇の機会を掴むべく、積極的にプロポーザル提案を行っています。登壇すると、自分自身のアップデートにつながるような意見をもらえるだけでなく、つながりも生まれたりと良いことづくめなので、まずはその機会を得られるように提案を続けていきたいです。

熱意と個性を発揮して、ゴールへと一緒に向かっていこう

-どんな方に仲間になってほしいですか?最後に、メッセージも合わせてお願いします。


技術力が高い人、そしてやはり「ものづくりが好き」というマインドを持つ人と一緒に働きたいですね。部活に一生懸命取り組んできた方や、ものづくりに没頭してきた方なども、仕事に対して高い熱量を持っている方が多く、安心して任せられる存在だと思います。熱量のある方がいると、チーム全体の士気が上がり、より良いものづくりにつながるものです。そうやって同じ方向を向いてプロジェクトにコミットしてくれる方が、チームラボには向いているのではないでしょうか。


チームラボは、ものづくりが好きで個性の強い方が多く集まっている組織です。そういった方々がプロジェクトを通じて、ときにはプロジェクト外でも交わりあい、お互いに質問や疑問に答えるなどサポートしあってものづくりをしているからこそ、クオリティの高いアプリやサービスが生まれているのだと思います。個性を活かしてものづくりをしたい方、ぜひチームラボで一緒に働きましょう。

\今回の記事でご紹介した職種詳細はこちら/

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