佐賀“デジタルアート”を巡る旅
世界的なデジタル技術者が手がけたアート作品の展覧会が、佐賀県で開かれています。
10の作品が県内4つの会場で展示されていて、見て、触れて、体験しながら、最新アートを巡る旅が楽しめます。
●音楽~
「憑依する滝」今にも、水しぶきが飛び出してきそうな滝。
伊藤若冲の作品を題材にしたアニメーション。
飛び回るヤタガラスと、その軌跡。
色鮮やかな光の帯は、やがて花へと変化します。
これらは、最先端の技術を駆使したデジタルアート作品です。
これらの作品を手がけているのは、デジタル技術のスペシャリスト集団「チームラボ」です。
チームラボは、去年10月、佐賀城本丸歴史館でプロジェクションマッピングを披露するなど、佐賀県とゆかりがあります。
●佐賀県・古川康知事
「エッジの効いたいいものを見たら、必ず、何かしら感じるものがある。それをできるだけ多くの人に味わってほしいなっていう話をしていたら、どうせだったら、チームラボの自信作を集めて、国内でやったことないんで、やりましょう。しかも、それを巡礼風に佐賀県内のいろんないいポイント、あと、歴史的なポイントを回ってやれば、今までなかったものになりますよねっていうことになったんですね」
この展覧会の特徴が、佐賀県内4つの会場を巡りながら、最新のデジタルアート10作品を楽しむというものです。
武雄市の宇宙科学館では、実際に作品に触れて、体験することができます。
●訪れた子供 「きれい、きれい、きれい…」
画面に出てくる象形文字にタッチすると、その文字が示す絵が現れます。
●川内リポーター
「すごい楽しいですね。こうやって、実際、自分の肌で感じることで、デジタルアートという新しい世界に興味が持てると思います。楽しい人?」
●子供たち
「は~い」
このほか、組み合わせると、色が変化するユニークなブロックもあります。
●来館者
「楽しかった」
Qどんなところが楽しい?
「う~ん、鳥が出てくるところ」
「昔、僕らが小さい頃、こういうのはなかったですし、そういった面でも、これからこういった技術とか、生活に便利になるような形になるんじゃないかなというのも想像できるなと思いますね」
唐津市の名護屋城博物館には、2作品が展示されています。
このうちの1つは、チームラボが今回の展覧会のために作り上げた作品です。
木や花が成長する様子を永遠に描き続ける再現不可能なデジタルアート。
つまり、同じ画面は二度と見ることができません。
●来館者
「ずっと本当に表情がどんどん変わっていくので、見てて飽きがこないというか、一瞬でも下を見ていると、上が全然、表情が変わってて、デジタルなんですけど、生きているものよりも別の美しさというか、新しいそういう部分がすごいあるなと思いましたね」
4つの会場は、いずれも佐賀県の歴史や文化を感じられる空間です。
一方で、デジタルアートが作り出すこれまでに経験したことのない世界。
そのギャップを体感しながら、佐賀県を巡る小旅行は、とても刺激的です。
●チームラボ・猪子寿之代表
「日本の美術を今の技術で再構築するみたいな作り方をしているので、そういう過去と現在と未来みたいなものをつなげながら見てもらえればなと思っています」
(本文より抜粋)
RKB News(RKB毎日放送)
2014年3月4日(火)